新作のご紹介です。
既に、こちらへのご紹介前に一点、売約済みとなりましたが、
非常に魅力的な『備前焼 狛犬』を新たにご用意いたしました。
備前焼作家のなかでも、細工物を得意とする作家さんは、それ程多くはありません。
なかでも、これほどの造形美を造りだせる方は、私自身、見たことがありません。
そんな方とのお取り扱いが実現し、大変、心躍らせておる次第です。
当店、伊勢宮限定です。
上図をご覧いただいて、余計な言葉は要らないのかもしれません。
ですので、備前焼の特徴と、狛犬について、補足程度にご紹介します。
【備前焼について】
備前焼とは、釉薬(ゆうやく、うわぐりす)を使わず、土の素材を生かし、焼き締めたものです。
窯のなかでの火の当たり方、灰のかぶり方など、当然、ひとつひとつ条件が異なります。
その個性、出来上がりの焼き色や、紋様を引き立てるよう計算し、窯入れをしますが、ここまでが人間の出来ること。
最終的には自然の力、火の神様にお任せすることになりますが、窯出し後のその偶発的な特徴をも楽しみ、愛でるものです。
今回の作品には『緋だすき(ひだすき)』という焼き色、技法がつかわれおります。
素地に緋色(ひいろ。やや黄味のある鮮やかな赤、平安時代から用いられた伝統色)を「たすき」状にかけた紋様です。
窯入れ前に「藁(わら)」をたすき状にかけ、窯入れすると、その焼き目として、この緋色が彩られます。
【狛犬について】
狛犬は、神社様などの本堂脇、門前などで、左右一対にて、
向かって右側に獅子像、向かって左側に狛犬像にて座しておられます。
現在では、この一対にて、狛犬と呼ばれることが一般的となっております。
また、一般的に、左右の造形的な違いも、年代とともに、同型化しつつありますが、
「阿吽(あ・うん)の呼吸」などとして、聞き覚えのある「阿吽(あ・うん)」の型が、
日本の狛犬の特徴としての名残りをとどめているようです。
当店の『備前焼 狛犬』は、古来からの特徴を忠実にあらわしております。
右手に「阿行(あぎょう)」の口を開いている獅子像。
左手に「吽行(うんぎょう)」の口を閉じ、狛犬像。
それぞれ、毛並みの違いや、有角の特徴も見比べてみて下さい。
商品詳細はこちら >> 『備前焼 狛犬』
この美しい緋色、造形美をぜひ、ご堪能いただければ幸甚にございます。