【神具】三宝(三方)・ 十五夜
本日は中秋の名月・十五夜でしたね。
明日は、月と地球の距離が近づき大きく見える、今年最後の「スーパームーン」です。
夜は空気も澄んで、月が綺麗な季節になってまいりました。
先日、この十五夜に向け、某ホテルで使用される三宝(三方)をご用命いただきました。
三宝(三方)は、日々のお供え用としてはもちろん、特に年末時期には需要の多い品ではございますが、
十五夜として、四季の風情と趣きのあるご用命に、短納期で、数もそれなりの量ではございましたが、
是非とも、そのお気持ちにお応えすべく、お引き受けさせていただき、先日無事、お納めさせていただきました。
神具を扱っておりますと、ハレの節目節目に、こうした機会に巡り会うことにやり甲斐と使命感を感じております。
伊勢神宮の125社の中にも、『月読宮』と『月夜見宮』という
読みはともに「つきよみのみや」とされる内宮・外宮の別宮がございまして
お月見を鑑賞して味わうだけでなく、闇夜に光り輝く月への信仰、収穫への感謝、月の満ち欠けによる暦を司る神など、
月を信仰の対象としてきたことがわかります。
出荷の前に、スマートフォンで撮った写真ですので、あまり綺麗に見えないのが残念な上に、
サイズ感が伝わりにくいかもしれませんが、小さいながらもかたちはそのままの存在感があり、
女性の方の表現を借りると、とてもかわいい、品です。
今回、ご用命いただきました三宝(三方)は、遠山三宝3.5寸・木曾桧と、比較的小さな三宝です。
4寸以下の三宝は、小三宝とも呼ばれ、4.5寸以上の通常の三宝より板の厚みが薄いタイプです。
念のために、背の低い方が『遠山三宝』、背の高い方が『(普通)三宝』です。
板の厚みが薄いため、刳り形のディテールが通常のタイプと異なります。
上図が通常の遠山三宝の刳り形で、下図が『遠山・小三宝』の仕様です。
繰り返しになりますが、三宝のサイズ選びの基準として、
「4寸以下の三宝は、小三宝とも呼ばれ、4.5寸以上の通常の三宝より板の厚みが薄いタイプ」
というのを覚えておいていただけると幸いでございます。